2011年5月16日月曜日

名古屋市の中心から北へおよそ15kmの濃尾平野北東部に

位置しており、行政区分上では西春日井郡豊山町、小牧市、春日井市、名古屋市(北区)の3市1町にまたがっている。当空港は、航空自衛隊小牧基地に隣接しており、滑走路を共有しているが、防衛省設置管理の共用飛行場ではない。管制業務は、飛行場管制業務と着陸誘導管制業務を航空自衛隊小牧管制隊が実施しており、進入管制業務とターミナル管制業務については、中部空港にある国土交通省大阪航空局中部空港事務所が広域管制によって実施している。2011年7月現在、旅客定期便はフジドリームエアラインズによる1社4路線のみであるが、名古屋市中心部から当空港までは中部空港より近いため、利用者は多い。ビジネスジェットの運航などゼネラル・アビエーションに力を入れており、ビジネス機専用ターミナルが国内線ターミナル内に設置されている。トヨタ自動車のような地元企業、N688TTなどを中心にビジネスの拠点として多くのビジネスジェットに利用されているほか、F1の日本グランプリが鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で開催される時にはドライバーの中継地になっている。

また、毎年ビジネスフォーラムが開催される。1934年7月に名古屋港埋立地10号地に名古屋国際仮飛行場として開港、1940年に名古屋飛行場となる。同時期に同じく11号地の埋め立てが許可され、1941年に名古屋国際飛行場が開港。拡張のため一時閉鎖(1944年)するが、終戦後は放置される。現在は東邦ガス空見環境センターになっている。中部空港開港以降、設置管理を国土交通省から愛知県へ移管、設置区分も「第二種(A)空港」から「その他公共用飛行場」に変更され、「名古屋飛行場(県営名古屋空港)」となった。旧名古屋空港のIATA空港コードであったNGOはセントレアへ移管され、ICAO 4レターコードも旧名古屋空港のRJNNからRJNAへ変更された(セントレアがRJNNになったわけではなくRJGGである)。また、前述のように一部管制業務を国土交通省航空局から航空自衛隊小牧管制隊に移管した。なお、定期便や国内・海外飛来機等の旅客は全て従来の国内線旅客ターミナルビルにて取り扱い、税関・出入国審査・検疫は1つの部屋にまとまった小規模なものとなり、新たにフィンガーコンコースを新設した。

日本航空グループのジェイエアが広島西飛行場から本社・ベースを移転し、ジェイエアの拠点飛行場となった。2011年3月までにジェイエアが当空港から全面撤退することに伴い、大阪国際空港(通称:伊丹空港)近隣ビルに移転した。一方、静岡県の地域航空会社であるフジドリームエアラインズが県営名古屋空港への定期便の就航に意欲的な姿勢を見せており、日本航空の一部路線引き継ぎも視野に入れて愛知県と交渉中であることが発表され、この交渉の結果、福岡空港便の引き継ぎが決定した。さらに、2011年3月27日にはジェイエアが熊本空港便を廃止したが、同日からフジドリームエアラインズが路線を引き継いだ。これにより、ジェイエア撤退後の当空港において、定期便が一つも無い空港になることは回避できた。日本航空は、不採算路線の一つであり2010年5月をもって運休した中部国際空港 - いわて花巻空港便を、当空港発着に移管・変更して復活させ、2011年上半期中の就航を検討していることが明らかになった。

なお、「県営名古屋空港発着であれば黒字化は可能である」というのは、あくまでも日本航空が出した独自試算である。同社は座席数が150から半分以下である50席の小型ジェット機に縮小することも合わせて検討している。2010年10月30日をもって廃止した中部国際空港 - 青森空港便も同様に検討されていたが、やはり愛知県航空対策課や地元経済界は定期便を中部国際空港に一元化させたいことから反発しており、当空港周辺自治体において花巻 - 名古屋便復活に対する話し合いが行われた際も、当空港発着にするか中部国際空港発着にするかという点において「定期便を中部国際空港に一元化するという約束に反する」として議論が加熱し、日本航空への批判も出た。そして日本航空は、2011年3月の航空ダイヤ改正においても、愛知県からの同意を得られなかったことを理由に、花巻 - 名古屋線は引き続き運休することにした。結果的に上記の2路線はフジドリームエアラインズが引き継ぐ形でいわて花巻線が2011年5月21日に就航したほか、青森線も同年7月に就航した。

以前の国際線旅客ターミナルビルは、わずか6年しか使用されず、「中部空港の開港が予定されていたのに何故わざわざ建設したのか」という批判があった。しかし、旧国際線旅客ターミナルの処理能力が限界に達していたのも事実であり、ボーディングブリッジは旧国際線ターミナルのものをそのまま使用するなど、最低限の投資で建設された。中部空港への移管時に閉館し、周辺敷地と共に空港から切り離された。その後、空港国際線ターミナルビルを活用し、名古屋空港ビルディングが設置主体、ユニー株式会社が開発主体となってショッピングセンターエアポートウォーク名古屋が2008年10月にオープンした。なお、名古屋空港内には名古屋空港内郵便局も併設されていたが、2005年2月16日をもって廃局となった。国内線ターミナル内の「名古屋空港航空宇宙館」は2004年10月31日に閉館となり、そこにあった航空機の一部(MU-2など)は、2005年4月1日に豊山町の神明公園内に愛知県が建設した「航空館boon」に、引き続き展示されている。

名古屋国際会議場は、愛知県名古屋市熱田区熱田西町の白鳥公園内にある大規模多目的ホールである。1989年に名古屋市制100周年を記念して開催された世界デザイン博覧会で建設・設置された白鳥センチュリープラザを再利用して1990年(平成2年)に設置された。設計としては、施設が設置されている白鳥公園にちなみ、地上からは白鳥が水に浮いている姿、空中からは、白鳥が翼を広げている姿がイメージされている。客席数3,000席を備えるセンチュリーホールのほかイベントホール、国際会議場、3つレストランを備える国際都市名古屋の中核施設である。中庭にはレオナルド・ダ・ヴィンチの幻の作品であるスフォルツァ騎馬像がある。2005年(平成17年)には全日本吹奏楽コンクールの中学・高校の部が立正佼成会の関連施設の改修工事に伴い、27年間使用してきた普門館で開催できなくなったため、その代替施設としてセンチュリーホールが利用された。2010年(平成22年)10月11日より第10回生物多様性条約締約国会議(COP10)が開催され、「名古屋議定書」「愛知ターゲット」が合意された。

名古屋港ポートビルは、愛知県名古屋市港区にある高層ビルである。1984年(昭和59年)7月に開館した高さ63mの高層ビルで名古屋港のランドマークとされ、ビルの外観は海に浮かぶ白い帆船をイメージしたものである。また、ビルの3階・4階には名古屋海洋博物館が7階には地上53mの展望室があり観光施設となっている。