織田信秀の居城・古渡城の跡地約1万坪の寄進を受けて建立された。尾張の6つの寺が、この地に布教の拠点を置くことを本山に願い出たが、当初は他の寺から猛反対を受けた。文化2年(1805年)、五代惣兵衛が本堂を再建した。惣兵衛はこのためだけに真宗へ改宗し、さらに本山である東本願寺に多額の寄進をしたことにより、使用する材木の調達を一手に請負うことに成功。文政6年(1823年)、新たな本堂が竣工した。この年、本山の御影堂と阿弥陀堂が焼失。緊急の措置として、別院(当時の呼称は「名古屋御坊」)の古御堂が東本願寺の本堂とされた。明治期には、愛知県庁や愛知県議会の機能が同地に設置された。明治7年(1874年)5月1日から6月10日にかけて開催された、「名古屋博覧会」の会場としても使用された。同博覧会では名古屋城の金鯱や地元の名産が展示され、好評につき、当初5月31日までの予定であった会期は10日延長された。昭和20年(1945年)3月12日、名古屋大空襲の被害を受け、本堂をはじめ、ほとんどの施設が焼失した。
現在の本堂は、戦後再建されたものである。名古屋駅は、愛知県名古屋市中村区名駅にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・名古屋臨海高速鉄道・名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)の駅である。中部地方最大の都市・名古屋市の中心駅であり、JRは東海道新幹線の全列車が停車、在来線は当駅を中心に各方面へ特急列車が発着し、中部地方の広範囲輸送の一端を担っている。また都市間輸送でも、各路線に周辺都市に向けた快速列車が頻繁に運行されている。市内各所を結ぶあおなみ線、名古屋市営地下鉄も乗り入れており、近接する近鉄名古屋駅、名鉄名古屋駅と合わせ中部地方最大のターミナル駅である。第2回中部の駅百選に選定されている。略称の名駅(めいえき)は地名となっている。再開発によって1999年に竣工した駅ビル「JRセントラルタワーズ」は世界一売り場面積の広い駅ビルとしてギネス・ワールド・レコーズに申請(2010年現在)されており、新たな名古屋のランドマークとなり、利便性を生かして多大な集客力を誇っている。
このビルを発端として駅周辺は数多くの再開発が進められ、複数の超高層ビルが立ち並ぶ近代的な街並みとなっている。現在、名古屋ターミナルビルや名古屋中央郵便局名古屋駅前分室でも再開発計画が進行中である。JR東海の駅は、東海道新幹線と、在来線の東海道本線・中央本線・関西本線が乗り入れている。このうち在来線における当駅の所属線は東海道本線である。中央本線は当駅が終点であり、関西本線は当駅が起点となっている。このほか、東海道本線経由で武豊線に直通する列車や、高山本線・北陸本線・紀勢本線方面へ直通する特急列車も当駅を発着している。また当駅は特定都区市内制度における「名古屋市内」エリアの中心駅に設定されている。西名古屋港線は当駅が起点であるが、2004年に旅客化される前はJR東海が第一種鉄道事業者免許を持つ東海道本線支線であった。なおJR貨物は旅客化前から現在に至るまで同線の第二種鉄道事業者免許を持つ。
また名古屋駅は、以下の私鉄2社の駅と近接しており、乗り換えが可能となっている。在来線・新幹線ともに高架ホームとなっている。新幹線は構内西側の2面4線の島式ホームを使用する。外側の14・17番線が本線、内側の15・16番線が副本線であり、内側から大阪方の名古屋車両所へ繋がる支線が分岐している。全列車が停車するため、東京駅などと同様に防音壁が無く、安全柵が設置されている。「のぞみ」や「ひかり」の大半は14・17番線に停車する。なお、一部列車は相互発着で入線・出発させている。在来線は6面12線の島式ホームを使用する。9番線はホームのない中線である。なお、東海道線は2・6番線、中央線は7・8番線、関西線は11・12番線が本線となっている。また、あおなみ線のホームが13番線と東海道新幹線のホームの間に並ぶ。JRセントラルタワーズ建設前は、現在の1・2番線ホームはなく、その代わりに0・1番線ホームがあった。現在は駐車場の入り口になり、1番線からその姿がうかがえる。
また、JRセントラルタワーズ建設によりステンドグラスの時計も撤去された。駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、尾頭橋駅・枇杷島駅の2駅を管理している。JRの特定都区市内制度における「名古屋市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となる。また在来線において、JR東海のTOICA、JR東日本のSuica、JR西日本のICOCAが利用できる。あおなみ線の名古屋駅はJR在来線の最も西側、稲沢線の本線上に置かれている。島式ホーム1面2線を有する高架駅で、可動式ホーム柵が設置されている。またJRとの連絡改札口も設けられている。改札口はJR太閤通南口付近のみに設置され、名鉄、近鉄や駅東側へはJR構内を通り抜ける必要がある。終日駅員が配置され、隣のささしまライブ駅を巡回駅として管理している。トランパスカードの裏面の印字は「西名」である。桜通線のホームはJR名古屋駅中央コンコースの真下に東西に延びている。1面2線の島式ホームで、有効長は8両分ある。
但し停車する列車は全て5両編成であるため、他の駅と同様に電車が停車しない部分は柵で遮断されている。また停車する部分に関しても安全のため可動式ホーム柵が設置されている。JRやあおなみ線との乗り換えは比較的容易。太閤通口からも利用しやすい。ESCAとも直通している。桜通線の駅には平成23年度のホームドア設置以降順次「駅アクセントカラー」が設定されており、当駅のアクセントカラーはセピアである。東山線のホームは駅東側の名駅地下街(メイチカ)の真下を南北に延びる1面2線の島式ホームである。亀島寄りに片渡り線がある。乗客を円滑にさばくために12両分の有効長を持ち、南側半分を藤が丘方面行きホーム(6両分)、北側半分を高畑方面行きホーム(6両分)としている。停車しない部分は柵や壁で遮断されている。近鉄名古屋駅や名鉄名古屋駅とは平行しており乗り換えが楽だが、JR・あおなみ線との乗り換えは桜通口の外の入り口を通行する必要があるため桜通線より時間がかかる。
また、太閤通口側からは利用できない。改札口は桜通線側と東山線側に3ヶ所ずつある。地下鉄の駅名サインがある出入口は桜通線側に3ヶ所、東山線側に10ヶ所あるが、地下街につながっているため実際はこれよりかなり多い。桜通線と東山線との乗り換えは連絡通路を経由することで可能だが、今池駅より距離が長く時間がかかる。またこの連絡通路にはエレベーターがないため、車椅子の利用で両線を乗り換える場合は一度エレベーターで地上まで上がってからJRのコンコースを通り、改めて別のエレベーターで下りる形になる。