2011年1月1日土曜日

宇都宮でのニュース

■宇都宮
速度超過62キロの会社員逮捕
栃木県日光市のいろは坂を60キロ以上速度超過して走行したとして、日光署は25日、宇都宮市陽南4、会社員の郎容疑者を道交法違反(最高速度超過)の疑いで現行犯逮捕した。容疑は同日午前9時45分ごろ、日光市細尾町のいろは坂で、制限速度(40キロ)を62キロ超える102キロで大型バイク(1000cc)を運転したとしている。日光署によると、宮崎容疑者は友人と2人でツーリングをしていたという。日光市など県西部では交通死亡事故が多発。22日から死亡事故多発ブロック警報が発令され、同署は速度違反の取り締まりを行っていた。


▼夏休み食堂6日間限定
将来自分の店をオープンする際の研さんの場にしようと、宇都宮市平出町の宇都宮調理師専門学校で、同校と姉妹校のIFC製菓専門学校の学生が6日間限定で、「夏休み食堂」を開いている。割安なうえ、味の評判も上々で、連日開店1時間ほどで完売になる人気だ。28日まで。

同校の菅野有美さん(51)によると、昨年に続き2回目で、両校の学生約15人が調理と接客を担当。JAうつのみやなどの協力を得て、とちぎ和牛、ヤシオマスなどの地元食材をふんだんに使った地産地消のメニューを提供している。限定80食の日替わりランチ(500円)のほか、デザートと飲み物をそれぞれ100円で追加注文できる。近くの主婦、鈴木悦子さん(62)は「一つ一つ丁寧に作られていておいしい」と満足そうだった。

▼9月補正予算要望
9月22日開会予定の県議会9月定例会に県執行部が提出する一般会計補正予算案などについて、議会各会派は福田富一知事に25日、要望を行った。一般会計の補正予算額は13億6127万6千円で、特別会計は21億円。一般会計補正予算案では、県が推進する「フードバレーとちぎ」の実現に向け、農商工連携による新商品開発や販路開拓を支援する総額25億円の農商工ファンド(仮称)を創設することが盛り込まれた。

25億円は、県が中小企業基盤整備機構から20億円を無利子で借り入れ、県が1億円、地元金融機関が4億円を支出する。足利銀行や野村証券、県、宇都宮大学などがメンバーとなってファンドを活用し、想定年間運用利率1%の2500万円を10年間、「フードバレーとちぎ」実現のための事業支援に振り向ける。

▼癒やし系カバ「ワタル君」急死
宇都宮動物園(宇都宮市上金井町)のアイドルだったカバのワタルが死んだ。享年35歳。ゆったりのそのそ歩く癒やし系のワタルは子供から大人にまで愛され、ワタルをモデルにしたパンがお目見えするほどの人気者だった。ワタルがいた飼育場の前には花と線香が手向けられ、来園者や職員らのショックの大きさがうかがえる。

ワタル急死の知らせを出張先の東京で聞いた荒井賢治園長は、「留守番電話に入っていた西田の声があまりにも沈んでいて、電話をかけ直すことができなかった。ワタルを失った衝撃は大きく、全身から力が抜けたよう。もっと一緒にいられると思ったのに」と肩を落とす。

ワタルは昭和50年、北海道のおびひろ動物園で生まれ、55年に宇都宮動物園にやってきた。以来、毎年6月4日に開かれる「虫歯予防デー」のイベントでは、幼稚園児に大きな歯ブラシで歯を磨いてもらうなど、動物園の人気者だった。先月には、ワタルの顔をモデルにしたクリームパンも登場。「かわいくておいしい」と子供に人気があったが、ワタルの訃報を受けて販売を中断している。

何より西田さんの落胆は大きい。「今もワタルの死が信じられないし、受け入れることができない。この思いはずっと消えないと思います。でも、これからはワタルのためにも、感謝の気持ちを持って仕事をがんばりたい」と語る。さまざまな動物が暮らす園内では、ワタルのいたスペースはわずかだったが、いなくなった今、飼育場は大きな穴がぽっかりとあいたようになっていた。

▼介護療養病床の廃止に異論相次ぐ
木下毅氏(光風園病院理事長、同協会前会長)は、介護療養病床では、合併症を起こした認知症の患者や重度の意識障害者など、他の施設では対応が難しい患者も診ることができるとした上で、「2年後の廃止は難しい。2‐3年は残すべきではないか」と述べた。また、小山秀夫氏(兵庫県立大大学院教授)は、「介護療養にいる方がお年寄りは幸せということであれば、(介護療養病床が存続しても)よいだろう」と述べた。一方、厚生労働省が実施している医療施設と介護施設の横断調査について高く評価した上で、「(結果については)国民全体の前に情報提供して、判断することが大事」と指摘。「(介護療養病床の存廃については)もうちょっと、まともな議論をすべき」と訴えた。

一方、厚労省老健局老人保健課の宇都宮啓課長は、横断調査については既に集計が始まっていることを示唆し、その結果がまとまり次第、本格的な議論が始まるとの見解を示した。

引き続き行われたシンポジウム「慢性期医療におけるクリニカルインディケーター~診療の質をいかに評価するか~」では、矢野諭氏(南小樽病院院長、同協会「診療の質委員会」委員長)が、「医療」「薬剤」「看護・介護」「リハビリテーション」「地域連携」などの10領域で62項目の指標が設定された同協会独自の「臨床指標(クリニカルインディケーター)」を紹介。今年度からこの指標を同協会の「慢性期医療認定病院」に活用しているとした上で、「(診療の質に対する評価を指標化したことで)各院の努力目標が設定しやすくなったと感じている」と述べた。