在京キー局・長野県域民放側は「経営に悪影響が出る」「視聴率が悪化する」「民放は4局あり、情報格差は既に是正されている」などの意見を出し、区域外再送信をやめるように要請、中止に圧力を掛けた。しかし、CATV局のほとんどはこの要請には応じず、今までどおり区域外再送信を行うことになる(例外として、同時期に長野市をエリアとするCATV局INCはTBSを皮切りに、県内に系列局のないテレビ東京を除く在京キー局4局の区域外再送信を順次中止した)。しかし、テレビの2011年・地上デジタル放送完全移行により、この問題は大きな分岐点を迎えている。基本的にデジタル放送では、区域外再送信を中止する方針が出され、現在アナログ放送のみで放送されている区域外再送信をデジタル放送でも実施するのかどうかが、できるのかどうかが現在、長野県内では大きな問題となっている。今まで通りの立場で、区域外再送信を反対する県内民放側に対して、CATV側も「今まで見られていた東京のチャンネルが見られなくなることで、加入者離れが進む」「東京で見られても、深夜・早朝を中心に長野で見られない番組がたくさんある」などとして、対立している。
民放側とCATV側の協議も結果が芳しくなかったこともあり、2007年には県内CATV局である2局(LCV・テレビ松本)がこの問題をめぐって、在京キー局各局及び県域民放各局にデジタル放送でも区域外再送信の同意をしてもらうよう大臣裁定に持ち込んだこともあり、加入者の生活にも関わることで、今後もこの問題は更に注目を浴びことになるのは間違いないと思われる。さらには独立UHF局(テレビ神奈川・テレビ埼玉・千葉テレビ)のデジタル波の区域外再送信を求める声も少なからずある。アンテナ受信では県東部・北部の一部の地域で関東広域圏(含:独立UHF局)を放送エリアとする局のチャンネルが受信できる。県南部の一部では、東海3県(含テレビ愛知)を放送エリアとする局のチャンネルが受信可能。他、新潟県・静岡県の民放なども場所により一部地域では受信可能。いずれの場合も本来の放送範囲からは外れているため、場所によりノイズやゴーストなどが入る(現在デジタル放送では放送エリアが十分でないため受信不可能)。
田中康夫前知事が「長野県」から「信州県」へと改名するとした構想。特に観光面で「信州」呼ばれることが多いことから、観光産業への効果などがうたわれた。これには依然として長野市と松本市との対立意識が残ることがその根底にある。当初新聞紙上には載ったが、実際の動きがあったかは不明のまま立ち消えとなる。旧山口村(現岐阜県中津川市山口地区)の越県合併を合併告示当初より反対であった。合併協議会の賛成を得ても、反対し続け、『山口村は長野に残るべき』と述べた。結果的には合併を承認し、越境合併は実現したが、田中自身は最後まで反対の意思を曲げることはなかった。山口村越県合併問題で、山口村村民、村役場、村議会、県議会と対立したことで、「反・田中派」の追い風に乗り、後任の知事である、村井県政が始まるきっかけのひとつになった。田中県政については独善・独裁的という見方もある一方で、それまでの長野県政の悪弊を打破したという点では評価する向きもあり、賛否は分かれる。
長野県文化振興事業団は、長野県の文化施設管理運営のため設立された、長野県100%出資の法人(外郭団体)である。1979年に設立された。県が学識経験者4人で組織した「県出資等外郭団体見直し専門委員会」が、2003年11月の中間報告で指定管理者制度導入により、事業団に限定して施設の管理運営を委託する必要はもはやないものと事業団廃止を打ち出した。それを受けた県民のパブリックコメントには、一般市民から施設の利用に当たっては、舞台専門職員によるきめ細かな助言やサービスが必要であると、事業団の存続を求める声が多く寄せられたため、その存在意義が大きく問われた事業団の専門職員がこれまで培ってきた文化行政における独自のノウハウが認められ、2004年廃止団体から存続団体と転換した。以前、管理職はすべてOBか休職派遣職員であり、事業団採用のプロパー職員を育成し文化振興を担う団体として存続させるという概念はなかったようである。 そのため、長野県に準じるとされた処遇面においては、県派遣職員と事業団採用のプロパー職員との差は歴然である。
県派遣職員に比べると昇任昇格は10年近い遅れがあり、また退職金に関しては長野県の他公社公団は運用として利用している中小企業退職金共済をそのまま支給額としている。 中小企業退職金共済は現在、低金利での運用であるため、県派遣職員に比較し1/2程度の支給となっている等問題が多い。これら問題に関しては、2002年結成となった労働組合が当初の採用条件と著しく異なる、と長野県に団体交渉を行うものの解決に至っていない。なお、県の人的関与を抜本的に見直すよう求めた点に対し、長野県は人員補填もないまま性急な県派遣職員の引き上げを行ったために2007年「県出資等外郭団体見直し検証専門部会」では、業務に混乱をきたしているとして是正するように求めた。また、文化政策に対する長野県の姿勢が示されていないことは問題であると断じた。2007年6月の長野県議会での議員質問に対し「管理職にプロパー職員を登用した」と所管部長が答弁しているが、実態は権限のない「名だけ管理職」である。
長野県の指定管理者制度導入に伴い、かつて管理していた松本文化会館、佐久創造館は民間事業者との競争に敗れ、残る4文化施設の管理を3年間の短い指定期間の中で民間事業者と苦しい競争を強いられた。 2008年12月の長野県議会で2009年以降、3年から5年間の2巡目となる文化施設の指定管理者候補として承認された。長野地域は、長野県北信地方の長野市を中心とした地域のことを指す名称で、県を10地域に分けるときに用いられる。長野地方とも呼ばれる。発足当時の埴科郡、更級郡、上高井郡、上水内郡の範囲と一致。県の定義(狭義)では中野市、山ノ内町は長野地域に入らないが、長野地域という言葉が俗に使われる場合(広義)では中野市、山ノ内町も該当する。両市町が入らない場合は長野広域連合の範囲に一致する。人口は県の定義(狭義)の場合は570,384人(2005年8月1日現在)、俗に言う長野地域(広義)の場合は632,669人。