2011年3月23日水曜日

富山市内には

市内中心部西側の富山大学隣接地に県営富山野球場(1950年完成、現在も存続)があり、高校野球や社会人野球など各種アマチュア公式戦をはじめ、プロ野球公式戦も開催された。特に読売ジャイアンツの創始者で「プロ野球の父」とも言われる正力松太郎が同県出身である縁もあって、巨人が年間1カード、石川県立野球場との2連戦形式で北陸シリーズを開催するなど、プロ各球団が公式戦を開催してきた。しかし老朽化し、敷地が狭隘であるため大規模な増改築やナイター設備の追加設置が望めないことから、県内ではプロ野球を開催できる本格的な野球場の建設を求める声がかねてから上がっていた。そこで市が市制100周年の記念事業のひとつに「市民球場の建設」を掲げて事業着手し、1992年7月1日に北陸地方では初の全面人工芝の野球場として完成。3万人を収容できるスタンドを有し、両翼99.1m、中堅122m、ナイター設備、磁気反転式スコアボード等の設備を持つ。愛称「アルペンスタジアム」は公募により決められ、建設時の仮称であった「富山市民球場」と組み合わせて正式名称として命名された。

収容人数3万人クラスの野球場は日本海側初。開場以来社会人野球、高校野球など各種アマチュア野球公式戦に幅広く使用されている。またプロ野球公式戦も同年から開催されるようになった。1995年10月7日にはファーム日本選手権(読売ジャイアンツ対近鉄バファローズ)、翌1996年7月23日にはオールスターゲーム第3戦が開催された。また、2007年からベースボール・チャレンジ・リーグの富山サンダーバーズがホームゲームの大半を行っている(本拠地ではない。同リーグの方針により、所属6球団は特定の本拠地球場を定めず、本拠とする県内を巡回してホームゲームを開催している)。内野スタンドからは、晴れた日には立山連峰を望むことができる風光明媚なスタジアムである。内野スタンドの外周が回廊状になっている姿は、明治神宮野球場などによく似ている。スタンドは大きく分けて、鉄骨鉄筋コンクリート造のメインスタンド(内野)と、土盛りの外野スタンドの2つの構造物から成っている。このうち内野スタンドは変則的な造りになっており、一・三塁側両サイドの搬入口を境目に、ポール側の部分が外野スタンドの盛り土の部分に掛かっている。

このため、この内野両サイドのポール側部分のスタンド下は回廊状にはなっていない。完成当時は「日本海側で随一の設備を誇る野球場」と言われていたが、開場から15年を超えて経年劣化や老朽化が進行し、設備の陳腐化も深刻になりつつある。フィールドにはメンテナンス軽減を目的に砂入り人工芝を採用したが、既に老朽化しメンテナンスが余り行き届いていないため、利用者の評判は芳しくない(プレーした選手からは「ボールが他の人工芝の球場より跳ねる」という指摘もある)。またバックスクリーン部全体が前方(フィールド側)にせり出しているため死角が生じ、外野スタンドの一部の観客がスコアボードを見づらくなっている他、ネット裏の記者室・貴賓室などの壁面が白いため、夜間の試合時にこれら室内の照明を点灯した場合、投手や内野手からボールが見えづらくなる恐れがあるなど、設計上の問題点も多い。なお、この間に一部改修が行われており、2006年6月には内野部分のみ人工芝の張り替えを行った。

2010年4月、全面をロングパイル人工芝に張り替え、同時にフェンスの緩衝材も新調した。なお5月1日には?落としとして、ベースボール・チャレンジ・リーグの富山サンダーバーズと石川ミリオンスターズの公式戦が行われた。プロ野球公式戦は毎年行われているが、上述のような設計上の問題点や設備の経年劣化もあり、開催数が伸び悩んでいる。セントラル・リーグの公式戦は開場以来、中日ドラゴンズと広島東洋カープの主催により年間1~2カード開催されているものの(中日は毎年開催、広島は隔年開催)、パシフィック・リーグ公式戦は2005年7月27日の千葉ロッテマリーンズ対西武ライオンズ戦を最後に開催が途絶えている。ただし、ここ数年は日本生命交流戦での中日主管の対パ・リーグ勢の試合が割り振られていた(2010年の日本ハム戦は降雨中止→6月16日にナゴヤドームで代替開催された)。2011年は久しぶりのセ・リーグ同士の対戦となるヤクルト戦が予定されたが、前日の金沢を含め2日間連続の雨天中止(富山にいたっては2年連続で中止。

これに伴う北陸での代替カードは現在のところなし)となった。また前述の通り富山県は正力松太郎の出身地であることから、かねてから県民の間では巨人主催公式戦の開催を待望する声が上がっているものの、開場翌年の1993年に1試合開催されたのを最後に、なかなか実現しなかった。しかし2008年、15年ぶりに巨人の北陸シリーズが復活。8月7日に開催された対横浜ベイスターズ戦にはほぼ満員の約2万2000人の観客が詰め掛けた。その後も巨人主催の公式試合が開催されている。2009年10月3日には14年ぶりにプロ野球・ファーム日本選手権が開催され、中日が巨人を下している。アルペンスタジアムは富山市北東側の郊外の、住宅と田畑が混在する地域にある。JRの最寄駅である東富山駅や、富山駅など市内中心部からスタジアム近くまで直行する定期バスの本数は少なく、駐車場も収容台数が少ないなど、交通の便はあまり良くない。尚、プロ野球公式戦等が開催される場合には富山駅から臨時の直通バスが運行される。

一方、富山県内の政財界関係者の一部には、北陸本線の富山~東富山間(富山貨物駅付近)から分岐し、アルペンスタジアム方面に直通する支線の新設を求める動きもある。富山駅正面口4番のりばより富山地方鉄道バス「直行・運転教育センター」「西町経由 運転教育センター・済生会病院」行で「運転教育センター」下車後徒歩約5分。もしくは同バス「荒町・水橋経由 中滑川・滑川駅前」「荒町経由 水橋東部団地」行で「針原小学校前」下車後徒歩約15分。プロ野球等開催時には富山駅正面口より臨時バスあり。富山駅地鉄ビル前のりばより富山地方鉄道バス。「県リハビリセンター」行で「下飯野」下車後徒歩約10分。本数こそ少ないが、JR最寄駅の東富山駅と球場付近を結ぶ唯一のバス路線である。東富山駅から徒歩約25分、またはタクシー約10分。北陸自動車道・富山ICから国道41号経由で約20分。

国道8号(富山高岡バイパス)金泉寺交差点から約5分。富山ライトレール株式会社は、富山県富山市で富山港線を西日本旅客鉄道(JR西日本)から引き継ぎ、次世代型路面電車(ライトレール)化した上で運営している第三セクター方式の鉄道事業者。本社所在地は富山県富山市城川原三丁目3番45号(城川原駅に隣接)。